1週間ちかくもお世話になってしまったマウリシオさんのお家。
毎日きっかり隅々まで掃除をし、ルーティン(日課)をこなし丁寧に生活するマウリシオさん。
授業にも参加してくれ、回線スピードが十分じゃないからとその場でネット会社にアップデートの電話を
してくださった。ほんまに誠実な人。本当にお世話になりました。また来年日本で会いましょう。
今日はマニュエルアントニオ国立公園までの170km。標高1200mから海沿いまでの下りはあっても、この時期の
日の長さを考えるとプレッシャーを感じる。7時半マウリシオさんに見送られて家を出た。
最初の70kmは下り基調。ここをどれだけ早く抜けられるかなとハイウェイ27へ。
ここは半分高速道路みたいになっていて、料金所もある。道路のはじにはタイヤくずや小石が落ちていて、
こんなときにはちょっとパンクの不安が頭をよぎるのだ。
1時間ほどしたころかな、後ろタイヤの感触がちょっと変わって振り返ると、案の定タイヤが凹んでいる。
もうこういうときってトラウマになりそう。不安が現実になるのを見届けたくないような、こんなときに限って
みたいなそんな感じ。だから切り替える。よし、明るく直そう!って開き直るのだ。高架橋で散歩していたおじさんが
こっちをじーっと見ているのがいじらしい・・・。
さあ直った!で続きを走る。下りは気持ちいいんだけれど、一度パンクしたあとってしばらくはパンクの不安が頭を
離れない。針金がいっぱい落ちてるところを走るときなんて、また不安がサッと頭を覆ってしまうのだ。
今日はあの1回だけで許してもらえたようだ、海沿いに下りてきてワッと蒸し暑くなって雨が落ちる。
ぼくは雨宿りをしながら、ベタベタのジャージを脱いで、雨が小降りになるまでしばし休憩。
雨期が明けるころなんだけど、まだまだこういう感じは続くのだろう。
けどモワッとした、右にも左にもとにかく迫ってくるような自然の中に入ってからがおもしろかった。
見たこともない赤くて尻尾の長い鳥が空を横切っていく。サッと何かが道路を横切る。目を凝らすと
トサカみたいなのがついたトカゲがお腹を浮かせてサササーっと草むらに消えて行った。
黄土色をした川を渡る橋では、手前に車が何台も停まっていて、橋を人が歩いている。
なんだ?アクティビティでもあるんやろうか?それとも魚でもおるんか?
ぼくも真似して、路肩に自転車を立てかけて橋から下をのぞきこんで見てビックリした。
ワニやんか!ワニおるやんか!2mくらいありそうなワニがいっぱいおる。
少し浅瀬になってるところで鼻の頭だけ水面に出して寝ているようだ。ときどきモゴっと
動いたりする。すげーなワニ。上からみたら、やっぱり彼らは泳げるようにカラダがなっとる
と思ってしばし観察していた。コスタリカおもしれー!
少しでも早く到着するために、昼食はスキップ。休憩がてらパンをかじって、
あとはひたすらペダルを踏み続けていた。130km越えたあたりから、ふとももが重い。
ダンベルを上げ下げしながら走っているような感じだけど、明日は自然公園を歩くので
疲労は考えなくてよい。結局最後まで踏み切った。
ちょうど真っ暗になるころに、宿のある山のふもとまで走れて。
あとは激坂を半分押しながら宿に到着した。はーお疲れさん。無事に着けたことにホッと一息。
あったかいシャワーを浴びて夕食作り。今夜は簡単パスタ。緑を買うのを忘れたな・・・。
キッチンにサソリがおるし、ガタン!と突然ゴミ箱が倒れて心霊現象かと思ったら、アライグマが
クズをあさりに来てるし、なんとも僕らが自然のなかにお邪魔してる気持ちになるところだ。
明日は自然公園!ナマケモノ会えるかなー。