日本の小学校は夏休み。
僕がLIVE授業を担当する小学校の子どもたちも、きっと夏休みを満喫していることだろう。
授業も一区切りとなり、少し余裕が生まれたのでFacebookで夏休み企画としてメキシコからの
LIVEを体験してみたい方を募集したら、三重県尾鷲市で寺子屋を運営する友人の森田さんが
手を挙げてくださった。
寺子屋に集まった小学生の子どもたち8人へのLIVE授業のはじまりはじまり。
ロケーションは現在は滞在しているサンクリストバル・デ・ラス・カサスという何度言っても
呪文のように聞こえる町のメルカド(市場)から。
緊張感を無くすために、言葉づかいもテンションもいつもより高めに設定して、子どもたちに呼びかける。
目の前にいたワンちゃんに登場してもらったりして、場を和ませる。
これはいつも思うんだけれど、というより言い聞かせているんだけれど、
こういったLIVE授業も学校授業もやっぱり入り口で、よい雰囲気を作れるかどうかがとても大切。
もちろんこちらは緊張している。いい授業したいと思っている。子どもたちに喜んでもらいたいと思っている。
けどそれがダイレクトに彼らに伝わってしまうと、それがかえって彼らの翼を引っ張る結果になってしまう。
こうして毎回試行錯誤しながら、もがきながら、終わってからまた凹みながらの活動だ。
今回の三重の寺子屋。実は僕も何度も訪れている。
シーカヤックガイドツアーを行なっている森田さんが、放課後の子どもたちを集めてやる寺子屋はおもしろい。
子どもたちが宿題を終えたら、各自の「通帳」が配られる。そこに書かれているのはもちろん残高だ。
「テラ」という寺子屋のなかで使える通貨を作っていて、子どもたちはそのテラを使って、寺子屋で売っている
駄菓子を買ったり、サービスを買ったりできるようになっている。
どうやったらテラが集まるか。
それには寺子屋で奉仕活動をしたり、地域のイベントに出店を出して給料を得たり、
時には子どもたちのブツブツ交換も行われているらしい。
野山に飛び込んでいく、野菜を育てる、書道や職人技をほんとのプロから学ぶ。
ここで教えられていることは、すべて「学校で活きる」ということではなく、生きるうえで活きることだ。
点数ではなかなか現れてこない子どもたちが生きるチカラにつながるものを伝えている。
そんな寺子屋を続ける森田さんのファンの僕はこれまで何度も三重を訪れてきた。
そんな森田さんが一番に手を挙げてくださったのは嬉しかったな。
さてー、ということで授業がスタート!
今回はほんまに嬉しい助っ人。同じ宿に泊まっているじゅんたくんが撮影をしてくれた。
まずは簡単な自己紹介。雰囲気を柔らかくするため、会話をテンポよく。
本題に入る前に、まずはいらんことから。おし、犬がおった!犬を紹介しよう!w
そんなんでなんとなく気兼ねなくやりとりできる空気を作って市場にGO!
いや〜早速いろんな人に見られる見られる。
野菜。靴。日用雑貨。小さなゲームセンター。なんでもある。
子どもたちが最初に目を止めたのはゲームセンター!そこかい!w
けどこのLIVEのおもしろさは、僕じゃなくて彼らが思う方向に舵をきっていくことにある。
ちょうど地元の子どもたちがゲームで遊んでいたので、挨拶から。
日本の子どもたちやで〜!って紹介したら、なんかめっちゃテンションがあがっている!w
どんどん子どもたちが集まってきた!ゲームの仕方もちょっと教えてくれた!w
そんなんでちょっとした世界との同世代交流を終えて、また歩く。
今度はメキシコの主食。トウモロコシに注目が。よーしじゃあトウモロコシ探すか!
と歩くとすぐに、茹でトウモロコシを売るおばちゃん発見!一個ください!
注文したら割り箸をコーンに刺す。マヨネーズを表面に塗る。塩を塗る。
ほんで唐辛子パウダーをかける。食べる。
うまそー!とか辛そー!とかおいしんそれ!とか呼びかけてくる三重の子どもたち。
そっからメキシコはなんでもチリパウダーかけんねん!っていう話になり、
最終的に生の唐辛子をかじってみてほしいという無茶ぶり。
おっしゃやったろうやないか!男を見せてやろうやないか!
買ってかじった子ぶりのちょっとプクっとした緑の唐辛子は、
案の定、僕の口を火の海にし、痛みで苦しみながら売店でヨーグルトドリンクを飲みほした。
それを見てる三重の子どもたちは「えー!ぼくも食べて見たい〜!」と全然このほんまの
事の重大さを分かってない。
まあこんな感じの30分。楽しんでもらえただろうか。楽しんでもらえたならいいな。
*森田さんからの終了後の活動日誌
昨日は夏休み寺子屋スタートの日、午後にプールに行く前、
9人の寺子屋キッズたちは太平洋の向こう側からのスペシャルゲストとオンライン通信をしました!
スペシャルゲストとは、自転車で世界を旅する西川昌徳さん。
メキシコからおよそ半年かけて中南米を自転車で旅している道中、
メキシコ最南端の町、サン・クリストバル・デ・ラス・カサスの市場で
尾鷲の寺子屋とskype通信をしてくれました。
西川さんが現地の市場を歩きながら子供たちに
「僕はぶらぶら歩いているので映像に気になるものが映ったらなんでも聞いてくれ」と言い、
市場に写る珍しいもの、日本ではまず見られない光景など、目については子どもたちはハイ!ハイ!!と次々に挙手。
まずは日本でもなじみのトウモロコシを見つけた子供が、
「そっちのトウモロコシはどんな味?」と尋ねると、「よし、食べてみるか!」と西川さん。
店の女性がゆでられたトウモロコシを挙げた後、
マヨネーズとペッパーとサルサを塗りたくる様子に子供たちはびっくり!!
そして次に、黄色唐辛子を見つけた別の子は、
「それ辛いの?どれくらい辛いか食べてみて~」の
質問に、体を張って唐辛子丸かじり&その後のリアクション実況をする西川さん(笑)
さらに、市場で集まっていたメキシコの子供たちにカメラを向け、
フレンドリーな彼らに、スペイン語の「Hola~(オラー)!!」
手を振る尾鷲の寺子屋っ子たち!!!
グアテマラ国境にほど近いメキシコの小さな町と、
日本の紀伊半島にある尾鷲の子供たちとの短くともかけがえのない
濃い交流がここにはありました。
旅を続ける西川さんとの更新が終わった後、
ワクワクほとぼりの冷めない状態で子どもたちは夏休みの宿題をし、
そして午後は孫太郎のプールに出かけました!
エキサイティングな夏休みの始まり始まり~♪」
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